Microsoft Clarityで企業サイトを改善する実務手順
2026/09/02
結論
Microsoft Clarityは、導入するだけでは改善につながりません。問い合わせや資料請求などの目的を先に決め、ヒートマップとセッション録画で「どこで迷ったか」を確認し、1回に1つずつページを直すことが重要です。
企業サイトを改善するとき、アクセス数だけでは「ページを見た人が、なぜ問い合わせまで進まなかったのか」は分かりません。
Microsoft Clarityを使うと、クリック、スクロール、ページ内での動きなどを確認できます。この記事では、企業サイトでClarityを実務に使うための進め方を、判断しやすい形に整理します。
Clarityで分かること・分からないこと
| 確認項目 | 分かること | 注意点 |
|---|---|---|
| クリックマップ | 押された場所、押されていない導線 | クリック理由までは断定できない |
| スクロールマップ | どこまで読まれたか | 読了と理解は同じではない |
| セッション録画 | ページ移動、クリック、スクロールなどの流れ | 利用者の画面を撮影した動画ではなく、DOMと操作の再現 |
| フィルター | ページ、流入元、端末などで絞り込み | 条件を細かくしすぎると判断材料が減る |
改善前に決める3つの基準
01|目的
問い合わせ、資料請求、採用応募など、ページの役割を1つ決めます。
02|対象ページ
トップ、サービス、採用など、改善対象を広げすぎないようにします。
03|評価指標
CTAクリック、フォーム到達、電話タップなど、行動で評価します。
企業サイト改善の実務フロー
- 1.目的と計測対象を決める
問い合わせにつなげたいページと、その直前の行動を明確にします。 - 2.初期状態を記録する
変更前のページ構成、CTA位置、対象期間を記録します。 - 3.ヒートマップで傾向を見る
重要なボタンが押されているか、必要な説明まで読まれているかを確認します。 - 4.録画で迷い方を確認する
特定のページや端末に絞り、戻る動きや同じ場所での操作を観察します。 - 5.1つ変更して比較する
見出し、CTA、順番などを同時に変えすぎず、変更理由と結果を残します。
データから考えられる改善例
| 見えた行動 | 仮説 | 改善案 |
|---|---|---|
| 画像や見出しが何度も押される | リンクだと思われている可能性 | リンク化するか、押せない見た目に変える |
| CTA前でスクロールが止まる | 価値が伝わる前に離脱している可能性 | CTAを上へ移す、要点を短くする |
| 料金や実績へ行き来する | 判断材料が分散している可能性 | 比較表、事例、進行フローを近くに配置する |
| スマートフォンだけ操作が止まる | 表示やタップ領域に問題がある可能性 | 端末別にレイアウトとフォームを確認する |
注意点:行動データだけで理由を断定しない
- クリックやスクロールは行動の記録であり、利用者の感情や意図そのものではありません。
- 営業担当への質問、問い合わせ内容、検索キーワードなど、別の情報と組み合わせて判断します。
- 複数箇所を一度に変えると、何が結果に影響したか分かりにくくなります。
- 重要な入力欄や個人情報を扱うページは、マスキング設定と自社のプライバシー方針を確認します。
よくある質問
Q.Google Analyticsの代わりになりますか?
A.完全な代替ではありません。アクセス数や流入経路などの定量データと、Clarityのページ内行動を組み合わせると判断しやすくなります。
Q.どのくらいデータが集まれば改善できますか?
A.一律の件数では決められません。アクセス量、目的、ページの役割で異なります。少数の録画だけで断定せず、同じ条件の傾向と問い合わせ内容を合わせて見ます。
Q.アクセスが少ないBtoBサイトでも使えますか?
A.使えます。訪問数が少ない場合は、重要ページに絞り、営業現場の声や相談内容と組み合わせて改善仮説を作ります。
Q.サイト表示が遅くなりませんか?
A.MicrosoftはClarityのJavaScriptを非同期で読み込むと説明しています。ただし、導入後は自社サイトでも表示速度とエラーを確認してください。
Chain-Moviesが支援できる範囲
Chain-Moviesは、ツールを設置して終わりではなく、会社の目的に合わせて改善まで伴走します。
- Microsoft Clarityなどのアクセス解析環境の整備
- 問い合わせ・採用応募につながる導線設計
- ヒートマップと録画を基にした改善仮説の整理
- 企業PR映像・採用用プロモーション動画の配置改善
- LLMOを意識した会社情報、サービス、FAQの構造化
- ホームページの改修・制作と継続改善
初回相談は無料です
「アクセスはあるが問い合わせにつながらない」「動画や会社の強みを、どこに置けばよいか分からない」という段階からご相談いただけます。現状のサイトと、今後実現したいことをお聞きして、優先順位を整理します。
出典
- Microsoft Clarity Documentation
- Heatmaps features
- Session List
- Clarity data collection
- Clarity client API(マスキング)
- Microsoft Clarity FAQ
確認日:2026年9月2日


