採用動画の「1日の仕事」はどう撮る?職種理解につなげる5つの場面
2026/10/04
採用動画の「1日の仕事」は、出社から退社までを均等に撮るのではなく、①始業の準備、②中心となる業務、③人との連携、④困ったときの対応、⑤終業前の振り返りという5つの場面で組み立てます。
それぞれに「何をしているか」「なぜ必要か」「誰と進めるか」を添えると、職場の雰囲気だけでなく、入社後に担う仕事を説明できます。これは企画の整理方法であり、応募数や採用成果を保証するものではありません。
「社員の1日に密着したいけれど、パソコンに向かう場面ばかりになりそう」「働きやすさを伝えたいが、何を撮ればいいか分からない」。採用担当者がこうした迷いを感じたら、撮影時間より先に、応募を検討する人が知りたい仕事の中身を整理しましょう。
この記事では、職種紹介型の採用動画を初めて企画する企業に向けて、5場面の選び方と撮影前の確認事項を紹介します。
「楽しそうな職場」から、仕事を具体的に想像できる動画へ
笑顔の会議や休憩風景は、職場の雰囲気を伝える材料になります。ただし、それだけでは、応募者が担当する仕事や、必要な考え方までは分かりません。
たとえば同じ「資料を作る」という場面でも、誰に渡す資料か、何を確認しているか、どの段階で先輩に相談するかが分かれば、その職種の役割が見えてきます。作業の映像に短い説明を重ねることが、企画の出発点です。
最初に決める3点
- 誰に見てもらうか:未経験者向けか、経験者向けか。
- 何を理解してもらうか:担当業務、仕事の進め方、相談できる相手など。
- 見た後に何をしてもらうか:募集要項の確認、説明会への参加、問い合わせなど。
一つの動画に複数の職種を詰め込むと、説明が混ざりやすくなります。まず中心となる職種と社員を決め、別の働き方がある場合は「この社員の勤務例」であることを示します。
撮影前に「5場面の構成表」をつくる
撮影担当者が当日初めて業務内容を知る状態は避けたいところです。採用担当・出演社員・現場責任者で、通常の仕事の流れを確認し、以下のように場面を整理します。表は企画用の想定例です。実際の仕事内容に置き換えて使ってください。
| 場面 | 撮る動作 | 添える説明 |
|---|---|---|
| 始業の準備 | 予定や引き継ぎを確認する | 今日の優先順位をどう決めるか |
| 中心業務 | 資料を作成し、確認する | 誰のための仕事か |
| 人との連携 | 別の担当者に内容を共有する | どこまでが自分の担当か |
| 困ったとき | 先輩に判断を相談する | どう確認し、前へ進めるか |
| 振り返り | 進捗と翌日の準備を整理する | 仕事の区切りをどうつけるか |
場面1:始業の準備で「仕事の入口」を見せる
出社して席に着く場面だけで終わらせず、仕事を始めるために何を確かめているかを撮ります。予定の確認、道具の点検、引き継ぎ内容の把握など、その職種ならではの準備を選びましょう。
説明は「朝はメールを確認します」から一歩進め、「依頼の期限を確認し、対応の順番を決めます」のように判断の理由を添えます。ただし、実際に行っていないルーティンを動画のために作らないことが大切です。
場面2:中心業務で「何を担う職種か」を見せる
動画の中心には、募集職種を最もよく説明できる仕事を置きます。画面を操作する手元だけでは内容が伝わりにくいため、作業の全体像、具体的な動作、確認の場面を組み合わせます。
たとえば資料作成なら、依頼内容を確認する場面、図や項目を整理する場面、完成前に確認する場面をつなげます。「何のための資料か」は社員の短い言葉で補足すると、専門知識のない視聴者にも説明しやすくなります。
実データを映せない場合は、撮影用のダミー資料を用意します。見栄えのために仕事を別物に変えるのではなく、情報だけを安全な内容に置き換える考え方です。
場面3:人との連携で「一人で抱えない仕事の流れ」を見せる
会議の映像を入れるなら、誰が何を相談し、会議の後にどんな作業が続くのかを説明します。うなずく姿だけを並べるより、役割のつながりを見せることを意識しましょう。
取引先とのやり取りを撮れない場合も、社内の引き継ぎや確認で連携を伝えられます。関係者の承諾が得られない会議や、顧客情報を含む画面は撮影対象から外します。
場面4:困ったときの対応で「支援の実態」を見せる
「何でも相談できます」という説明だけでなく、分からないことをどのように確かめるかを扱います。質問を整理して先輩に確認する、手順書を見る、担当者へ判断を仰ぐなど、普段の方法から選びます。
失敗の瞬間や誰かの不手際を撮る必要はありません。出演者が安心して説明できる範囲で、仕事の難しさと、それに対する支援をセットにします。新人と経験者で支援内容が異なるなら、その違いも明示します。
場面5:振り返りで「仕事の区切りと次の一歩」を見せる
終業前には、当日の進捗や引き継ぎ、翌日の準備などを扱います。最後に「今日、気をつけたこと」を短く話してもらうと、業務の動作と仕事への考え方を結びつけられます。
ある日の退社時刻を、全員に共通する働き方のように見せないようにします。忙しさや勤務形態に違いがあるなら説明し、条件の詳細は最新の募集要項へ案内します。動画と募集ページで説明が食い違っていないかも確認しましょう。
撮影から編集までの進め方
- 通常の業務を聞く:出演社員に普段の流れを確認し、撮影日にだけ発生する特別な仕事と分けます。
- 5場面を選ぶ:各場面について、場所・出演者・映してよい情報・伝える一言を決めます。
- 撮影可能な順に撮る:通常業務を優先して段取りを組みます。別日に撮った場面を含むなら、実際の1日の連続記録と誤解されない説明を付けます。
- 短い説明を収録する:台本の丸暗記を求めず、実際の作業を本人の言葉で説明してもらいます。
- 事実と伝わり方を確認する:出演社員・採用担当・現場責任者が、仕事内容、情報の映り込み、説明の誤解を確認します。
編集時には、映像だけを見て仕事内容が分かるか、音声だけでは伝わらない作業を説明できているかを点検します。字幕を入れる場合は、職種名や専門用語、人名の表記まで見直します。
W3C WAIは、内容を理解するために必要な発話や音の情報を字幕で伝えること、また自動字幕は正確性の確認が必要なことを説明しています。見栄えのための短い見出しと、発話内容を伝える字幕は分けて考えましょう。出典:W3C WAI「Captions/Subtitles」
公開前に確認したい注意点
- 勤務例と全社共通の条件を分ける:特定社員の仕事量、勤務時間、支援体制を、すべての配属先に当てはまるように表現しない。
- 出演・利用範囲を確認する:掲載先や二次利用の予定を関係者と共有し、出演や撮影場所について確認する。公開後に連絡を受ける担当も決める。
- 映り込みを撮影前と編集後に確認する:画面、書類、名札、掲示物、会話の音声まで対象にする。
- 再現撮影を実録と混同させない:撮影のために再現した業務には、必要に応じて「通常業務を再現」などの説明を付ける。
- 視聴後の案内を一つに絞る:募集職種の詳細を見てほしいなら、そのページへのリンクを動画の掲載ページにも置く。
よくある質問
Q1.本当に朝から夕方まで密着しないと作れませんか?
必ずしも必要ありません。普段の業務を確認したうえで、説明に必要な場面を計画して撮影する方法もあります。その場合、連続した1日の記録なのか、複数の場面を構成した勤務例なのかが分かるようにします。
Q2.デスクワーク中心で、映像に変化がない場合は?
派手な動きを足すのではなく、依頼の受け取り、作業、確認、共有という仕事の流れを見せます。全体が分かる画と手元の画を組み合わせ、作業の目的を短い説明で補います。
Q3.社員が話すことに慣れていなくても大丈夫ですか?
長い挨拶や原稿の暗記から始めず、「今、何を確認していますか」など、作業に沿った質問を用意します。回答を後から音声として重ねる構成も可能です。本人の意図が変わらないよう、編集後に確認します。
Q4.動画の長さは先に決めた方がよいですか?
掲載先と視聴場面から目安を決めますが、長さだけを優先して必要な説明を落とさないことが大切です。採用ページで詳しく見る本編と、関心を持ってもらう短い抜粋では、伝える範囲を分けて企画します。
Chain-Moviesが支援できる範囲
Chain-Movies株式会社では、採用用プロモーション動画や企業PR映像の企画・撮影・編集についてご相談いただけます。「何を撮れば職種の説明になるか」という段階から、見せる場面、社員への質問、掲載先に合わせた構成を一緒に整理します。
出演可否、撮影場所、公開できる業務情報は、企業側の担当者と確認しながら進めます。制作範囲や納期は個別に相談し、動画による応募数や採用成果を確約するものではありません。
採用動画で、どの仕事を見せるか迷っていませんか?
初回無料相談では、募集する職種、応募者に伝えたいこと、撮影できそうな場面をお聞かせください。企画書が完成していなくても構いません。
出典・確認日
- W3C Web Accessibility Initiative「Captions/Subtitles」:字幕で伝える情報と自動字幕の確認について参照。確認日:2026年10月4日。
5場面の分類、構成表、撮影手順は、本記事で提案する企画の整理方法です。構成表は想定例であり、特定企業の実績・勤務条件・採用成果を示していません。掲載画像はすべて架空の人物・場面を描いたAI生成イメージで、Chain-Moviesや顧客の実際の職場写真ではありません。


